• 『柚子は何年』

    『柚子は何年』
    想像しただけでうっとりするようなあの豊かで爽やかな香り。 丸くて黄色い、可愛らしい姿。 柚子が収穫のハイシーズンになりました。 古代から薬用や食用に愛用されている柚子。 柚子の最大の特徴である香りと色合いは 日本料理に欠かせないものであり また癒しを与えてくれるアロマやボディケアのアイテムとしても 大変人気があります。 抗酸化作用があり免疫力を高めるといわれる ビタミンCの含有量は柑橘類の中でも上位です。 柚子には肌の健康をサポートするだけでなく 免疫力アップとリラックス作用が期待されるのです。 まさに冬を乗り切る果実の優等生。 ところで「桃栗三年 柿八年」というフレーズを 聞いたことがありますか? これを聞いて私が思い出すのは映画『時をかける少女』の ワンシーンです。 その続きとして 「柚子は九年でなりさがる梨の馬鹿めは十八年」 と歌われます。 長年、私はそれを信じてきたのですが実は「〜柿八年」の続きには 様々な言い回しがあってわりと自由に作られているもののようです。 最もよくいわれるフレーズのひとつは 「柚子の大馬鹿十八年」で これは『二十四の瞳』の作者である 壺井栄さんが頻繁に色紙に書かれていたそうです。 何事も成し遂げるまでは相応の時間、努力が必要だ ということなのですが 実をつけるまで長い時間がかかるために 大馬鹿と例えられてしまった柚子。 しかし調べてみますと実際のところ、 健康をサポートし癒しを与えてくれる 市場の多くの柚子は、接ぎ木をして栽培するので 3〜10年で実がなるとのこと。 やはり柚子は優等生のようですね。
  • 『二十四節気 大雪のころ』

    『二十四節気  大雪のころ』
    12月7日から20日は 暦の上では「大雪」(たいせつ)といわれる時期です。 本格的に冬が来て、 山間部だけでなく 平野にも雪が降る頃とされます。 暦便覧には 「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」 と記されます。 鮭が遡上し、熊は冬眠に入ります。 日本語には雪を表す言葉がたくさんありますが 「瑞雪(ずいせつ)」という雪をご存知でしょうか。 瑞雪とは、降るべきときの雪のことです。 きちんと、冬らしく雪が降る… 瑞雪で害虫なども居なくなり、 春には雪解け水となって、田畑を潤す源となる。 瑞雪は、豊年、五穀豊穣の兆しとして 縁起のよいものとされました。 そして、その縁起の良さなどから 雪は紋様として使われています。 雪を表す紋様で代表的なのが雪輪です。 雪輪は平安時代から使われていた という説もあるそうですが 江戸時代に庶民に人気となった柄です。 円形の雪輪をよく見ると 六箇所窪みがあり 結晶を表していることが分かります。 五穀豊穣は皆の強い願いであり 自然現象に畏れと敬意を強く抱いていた江戸時代の人々。 暮らしの中に自然のデザインを 多彩に取り入れていったのも頷けます。
  • 『第六十侯 橘始黄』

    『第六十侯 橘始黄』
    12月2日から6日まで二十四節気「小雪」の末候にあたる「橘始めて黄ばむ」です。寒くなってきて、橘が黄色く色づく季節です。橘とは日本固有の柑橘類、絶滅危惧種でもあるヤマトタチバナのことですが古くから柑橘類全般を橘と呼んでいたそうです。京都御所の「右近の橘、左近の桜」は有名で「右近の橘」とは紫宸殿正面の階段から見て右手に植えられた橘の木です。日本書紀に非時香木実(ときじくのかぐのこのみ=時を選ばず香る果実)と呼ばれる不老不死の力を持った実を垂仁天皇が田道間守に常世の国から持ち帰らせる話がありますがその実は橘だったといわれます。このお話が御所に橘が植えられた理由のひとつとされているようです。そして、橘を持ってきた田道間守は現代ではミカンとお菓子の神様として信仰を集めています。神の依代とされる橘。常緑で「永遠」「不老長寿」の意味をもちます。500円硬貨にも描かれているのですがご存知ですか。探してみてください。500の両脇にあるのが橘です。こんな身近に、ラッキーモチーフがあったのですね。
  • 『災難を転じる 南天』

    『災難を転じる 南天』
    門の脇や庭に植えられているのをしばしば見かける南天。小さな赤い実をつける季節になりました。夏に花を咲かせますが南天といえばかわいらしい実と、品種によっては紅葉も楽しむ印象が強いですよね。中国が原産で日本でも育てやすい植物です。40種ほどが栽培されているとのこと。代表的な赤南天は赤い実をたくさんつけて、葉も紅葉し、白南天は白〜薄い黄色の大きめの実で、葉は常緑なのだそうです。南天のど飴は南天を使用しているものとして有名ですがこのように薬用にも利用されている植物です。南天の「花」言葉は「募る愛」など。「実」が持つ花言葉は「よき家庭」など。全般的には「私の愛は増すばかり」「福をなす」「よき家庭」などの花言葉があります。また、南天に「難転」の字をあて、縁起の良い意味をもつ縁起木といわれています。災難や難関を転じる、というわけです。戦国時代の武士は、鎧を入れる箱に南天の葉を収め縁起を担ぎました。さらに、魔除けや火災避けの力があるといわれ江戸時代には多くの家の玄関先に南天が植えられていたそうです。現代でもお赤飯などに南天が添えられていますよね。これにも魔除け、厄除けの意味がありますが実際、南天の葉には腐敗を抑える作用があるそうですので理にかなった興味深い知恵だといえます。災い転じて福となす。小さな木の実に人々の前向きな想いが宿っているのですね。
  • 『いい夫婦の日』

    『いい夫婦の日』
    近ごろはすっかり知られるようになった「いい夫婦の日」 「夫婦で余暇を楽しむ ゆとりのあるライフスタイルを」と 1988年に提案され 政府の経済対策会議で 11月がゆとりの創造月間として提唱されたことと、 11(いい)22(ふうふ)の語呂合わせで11月22日に決められました。 また、2000年から毎年 投票をもとに理想の夫婦・カップルを選出、 「いい夫婦 パートナーオブザイヤー」を発表しています。 ある調査によると 結婚記念日として人気があるのは 10月10日などのゾロ目の日や 11月3日の文化の日などの祝日だそうですが、 そんな中、ゾロ目でも祝日でもない いい夫婦の日が上位に入っているとのこと。 さらに今年は日曜日で大安ということもあり 婚姻届をこの日に、という方々も多いかもしれません。 11月22日は パートナーへの日頃の感謝を伝える絶好の日ともいえますよね。 おいしいものを食べたり 季節の花を飾ったり、 手紙を贈る、ゆっくりと会話を楽しむ、なんていうのも素敵です。 夫婦箸には 「夫婦の幸せを橋(箸)渡しする」 「幸せを結びつける」 という意味があり、 結婚祝いや、パートナーへのプレゼントとしてだけでなく ご両親や、おじいちゃんおばあちゃんへの贈り物にもぴったりです。 「ゆとりあるライフスタイル」というのは 自分以外の誰かを慮ることにも 繋がることに気づかされます。
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