『第六十侯 橘始黄』
12月2日から6日まで
二十四節気「小雪」の末候にあたる
「橘始めて黄ばむ」です。
寒くなってきて、橘が黄色く色づく季節です。
橘とは日本固有の柑橘類、絶滅危惧種でもあるヤマトタチバナのことですが
古くから柑橘類全般を橘と呼んでいたそうです。
京都御所の
「右近の橘、左近の桜」は有名で
「右近の橘」とは紫宸殿正面の階段から見て右手に植えられた橘の木です。
日本書紀に
非時香木実(ときじくのかぐのこのみ=時を選ばず香る果実)
と呼ばれる不老不死の力を持った実を
垂仁天皇が田道間守に
常世の国から持ち帰らせる話がありますが
その実は橘だったといわれます。
このお話が
御所に橘が植えられた理由のひとつとされているようです。
そして、橘を持ってきた田道間守は
現代ではミカンとお菓子の神様として
信仰を集めています。
神の依代とされる橘。
常緑で「永遠」「不老長寿」の
意味をもちます。
500円硬貨にも描かれているのですが
ご存知ですか。
探してみてください。
500の両脇にあるのが橘です。
こんな身近に、ラッキーモチーフが
あったのですね。