• 『煤払い』

    『煤払い』
    見慣れない漢字ですが「煤払い」は「すすはらい」と読みます。煤払いには年末の大掃除という印象があるかと思いますが平安時代の宮中行事が始まりといわれます。煤払いは【厄をはらう】儀式でした。室町時代には神社仏閣で本堂などを清める行事として、また江戸時代には一年間の厄をはらい清められた家で新年をむかえる準備として庶民にとっても大切な行事となりました。日にちも決まっていて12月13日。【年神様を迎える準備】が始まる神聖な日となります。この日を「正月迎え」や「煤取り節句」「十三日節句」などと呼び地域によっても様々なかたちの煤払いの文化があったようです。現代では煤の発生する囲炉裏がある家も珍しいですしクリスマス行事などが控えているため大掃除は25日以降に、という方が多いと思いますが神棚の掃除は12月13日に行ってみてはいかがでしょう。年神様がより気持ちよく訪れてくださると思います。
  • 『鏡の日』

    『鏡の日』
    毎日お世話になっている鏡。11月30日は「鏡の日」なんだそうです。「いい(11)ミラー(30)」と読んだ語呂合わせです。11月11日も「鏡の日」なので11月には2つも記念日があるということになります。風水では鏡に【魔除け】や【厄除け】の力があるといわれ特に八角形の鏡は【良いエネルギーを呼び込み】【悪い気を跳ね返す】とされていて縁起担ぎで玄関に飾る方も多いそうです。また日本神話には「八咫の鏡」という「神鏡」が出てきます。天照大神を天岩戸から誘い出すのに使われた鏡で天照大神の御魂代(分身)として祀られる三種の神器のひとつとなりました。このことから鏡は太陽の光を映し太陽の神である天照大神をお祀りする神聖なものとして神社に置かれてもいます。普段鏡を覗くときはあくまで生活の道具として何気なく使っていますが子供の頃などには鏡が”こちら側の世界”と“あちら側の世界”の境界にあるもののような気がふとしてしまいなんとも不思議な気持ちになることがありました。ひょっとしたらそんな時は鏡のふしぎな力を敏感に感じていたのかもしれませんね。
  • 『カリン』

    『カリン』
    カリンというと、のど飴に入っていてそのパッケージに描かれた黄色い果実が目に浮かびます。スーパーなどの果物売り場で見かけることもほとんどないので住宅街を歩いていて庭先に、ぽってりと実った果実を見かけたときはそれをカリンだと認識するまで数秒かかりました。収穫時期は10月から11月。堅く、渋すぎて、そのままでは食べることができないカリンですがその素晴らしい香りで芳香剤として用いられたりシロップや果実酒などに加工をして楽しめる果実です。また果肉を干したものは咳止めなどの治療に使われたとか。 そしてカリンは昔から縁起のよい植物とされているそうです。一説にはカリンの実が天にむかって実っているように見えるから、ともいわれます。【金運上昇】や【商売繁盛】の縁起物で「金は貸しても借りん」という語呂合わせから裏庭には「カシノキ(貸す)」を表庭には「カリン(借りない)」を植えると縁起担ぎになるのだとか。確かに明るい黄色の丸い実は金運がUPしそうな雰囲気がありますし、薬効がありますから人々に重宝され、香りで人を惹きつけ魔を祓い商売繁盛にもつながりそうな気がしてきます。
  • 『林檎』

    『林檎』
    先日、ご近所さんから林檎をいただきました。林檎の旬は秋から冬。当店の階下にあるスーパーでも先日、特設コーナーに真っ赤な林檎が山積みされていました。林檎といえば聞いたことがあるのが【林檎が赤くなると医者が青くなる】というもの。これは林檎を食べると私たちの健康に嬉しい効果があり医者にかからずにすむということを表しています。イギリスには【一日1個の林檎は医者を遠ざける】ということわざがありますし、中国でも【林檎を食べると医者いらず】といわれスペインでも【毎日の林檎一つは医者にかかる費用の節約になる】というような言い伝えがあるそうです。世界の多くの場所で共有されている林檎のパワー。食物繊維やペクチンに期待される整腸作用悪玉コレステロールを下げる働き血糖値の上昇を抑えるなどの研究報告があるそうです。また林檎の香りは神経を静めてくれるともいわれます。神話にも登場するほど 、とくにヨーロッパなどでは古い歴史をもち、ある意味スーパーフルーツともいえる林檎。かつて「apple」とは「果実」を示す言葉であったことからも世界的にみて林檎は果物の代表ともいえるのではないでしょうか。そんな林檎を旬であるこの時期に是非いただきたいものです。林檎の花言葉のひとつに【最も美しいひと】というのがありますが体の中も健康で美しくありたいですね
  • 『胴上げ』

    『胴上げ』
    プロ野球も白熱の日本シリーズが終わりサッカーのJ1も最終節を終えました。歓喜のシーンといえば思い浮かべるのが胴上げ。しかし「アメリカのメジャーリーグでは胴上げはない」と聞きどうやらそもそもアメリカには胴上げの風習がないようで意外な気がして驚きました。胴上げとは何なのか。主に日本やヨーロッパでみられるそうですが調べてみると起源ははっきりしていなとのこと。ただ日本では江戸時代には胴上げがあったとの記録が残っているようです。日本での胴上げの発祥といわれるものの一つが長野市にある善光寺での年越し行事で、【五穀豊穣】を祈る祭りです。新潟には【厄除け】として胴上げをおこなう祭事があります。〈上に投げることで厄を祓う〉これは稲の収穫後、良いモミと悪いモミを分けるためザルなどにモミをのせて上下に振り上げ選別していたことに由来する、という説があるそうです。稲作の文化が胴上げに繋がっているとは驚きですがあらためて日本人と稲作の結びつきの強さを感じます。また大相撲でも胴上げが行われますがこれは【神送りの儀式】とよばれ土俵に降りた神様を再び天界に送る神事です。どうやら本来の胴上げというのは空中に投げて悪いものを取り払うというものであり「ハレ」の状態から「ケ」の状態に戻すといった意味をもつようです。“神がかった”の人を空中に投げて“ひと”に戻す。優勝や合格のときに胴上げが行われるのにもつながっているように思います。
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