• 『心と体に、入浴剤』

    『心と体に、入浴剤』
    前回に引き続き入浴のお話しを。お風呂大国、日本。効能のある温泉は昔から人々の健康に役立ってきました。また薬用となる植物を利用した薬湯も同様です。日本の入浴剤は天然の温泉と薬湯にルーツがあるといいます。江戸時代、木の皮や葉を乾燥させたものをお湯に入れると【長寿、息災】が得られると言われていたそうです。実際、皮膚病などの治療目的で薬湯に使われる植物が処方されていたとか。健康についての指南書ともいえる『養生訓』など古のいくつかの書物にも薬湯によいとされる植物が紹介されています。書物により多少異なるものの桑、桃、菖蒲、柳、ヨモギ、スイカズラなどなど。柚子湯や菖蒲湯は私たちにも馴染がありますよね。ちなみに柚子は乾燥肌によいとされ菖蒲は血行促進の効能があるそうです。その後明治に入ると生薬が配合された入浴剤が商品として販売され始めます。そして湯の花のように温泉成分を粉末にしたものなど、手軽に温泉の恵みを味わえる製品も登場。現在は何千という入浴剤が販売されているともいわれます。肩こりや腰痛への効果を期待するだけでなく香りや色なども楽しみリラックスのアイテムでもある入浴剤。私たち日本人にとってお風呂はただ体を清潔にするというだけではなく時にはコミュニケーションの場であり時にはレジャーの目玉ともなりまた、心の健康を育てる癒しの場でもあります。日本のお風呂は文化。入浴剤ひとつとってもそのことが大変深く感じられますね。
  • 『夏風呂の日』

    『夏風呂の日』
    お風呂が大好きな私たち日本人。7月26日もその語呂合わせから「夏風呂の日」となっています。愛好家の方が「夏風呂の爽快さを多くの人に知ってもらいたい」と制定したそうです。日本の入浴の歴史を調べてみると洞窟などの自然を利用した蒸し風呂のようなものが起源では、と書かれているものを見つけます。風呂の始まりとしては6世紀頃に寺院で行われた沐浴と言われもともと神道には滝などで行う禊の風習がありましたが寺院では沐浴のための施設が作られました。御仏に仕える身として体をきれいにするのは大切なことでありまた【入浴は七病を除き七福を得る】との教えがあったそうです。江戸時代、主流は蒸し風呂でしたが庶民も所謂公衆浴場のようなものを楽しむようになった時代であり後に浴槽に張ったお湯に浸かるタイプのものがうまれ一般的になっていきます。近代になるとまるで温泉に浸かるような「改良風呂」となり古き良き銭湯の原型ができたのです。清潔で開放的そしてハレの趣ある建築スタイルを持つ銭湯は大変に喜ばれました。私も宮型造りともいわれる味わい深い銭湯に何度か通った経験がありますがただ入浴するためというより日常とは異なる特別なハレの雰囲気を味わっていました。ある意味風呂は一番身近なパワースポットかもしれません。夏場はシャワーで済ませがちな方もたまには湯舟に浸かって免疫力を向上させ【七病を除き七福を得る】時間をゆったりと過ごしてみてはいかがでしょうか。
  • 『大暑のころ』

    『大暑のころ』
    7月22日に迎える「大暑」ほとんどの地域で梅雨が明けジリジリと太陽が照りつけ暑くて眩しい夏がやってきます。江戸時代に書かれた暦の解説書である暦便覧には「暑気いたりつまりたるゆえんなれば也」とあります。七十二候は下記のとおり。初候【桐始結花】(きりはじめてはなをむすぶ)500円硬貨、また日本国政府の紋章などにもなっている桐。花言葉は「高尚」です。神聖とされる桐が花を咲かせるころです。次候【土潤溽暑】(つちうるおいてじょくしょす)草木は生い茂り蒸し暑い日々。末候【大雨時行】(たいうときにゆく)真っ青な空に湧き立つ入道雲のコントラスト。夏の風物詩ともいえる 打ち水。江戸時代には涼をとるために一般的に行われていましたがもともとは神様の道を清める目的で行われていたという話もあります。打ち水のおすすめは朝と夕方です。暑さとの付き合い方は毎年難しく感じますが無理せず、工夫をしていきたいですね。
  • 『心をつなぐお線香』

    『心をつなぐお線香』
    日本では飛鳥時代に始まったとされるお盆の行事。明治に新暦へと変わったのがきっかけで地方によってお盆の行事を行う期間も様々になったといわれ東京や神奈川、静岡など7月13日から16日に 盆供養をする地域も多いですね。さてお盆の行事に欠かせないお線香。あまりに当たり前すぎて疑問に思ったこともなかったのですが、お線香って何?が今日のお話しです。仏教伝来も影響し、日本には中国を経由して伝わったとされるお香。貴族たちはお香の文化をたのしみその後は香道としても発展しました。お線香も江戸時代には一般にも広まっていきます。お線香の代表とえるのが「杉線香」と「匂い線香」です。杉線香は寺院などで使われる大量の煙を出すのが特徴のお線香。匂い線香は主に家庭の仏壇で使われるお線香で白檀、沈香、伽羅などの香りがよく知られます。ご供養として焚く場合、四十九日の間は「食香(じきこう)」といいまだこちらの世界にいる魂に【食事を供える】意味があるそうです。 ある仏教の経典には「生前に良い行いをした者は良い香りを食べる」というような記述があるとか。四十九日後は【心を通わす】という意味となり、お線香の煙があちらとこちらのをつないでくれます。お線香の良い香りは【心や体、場所を清める】とともに、部屋の隅々にいきわたる様子がすべてに平等な【仏様の心】を表しているともいわれるそうです。最近は様々な香りのお線香がありますよね。空間や自身を清めるため自分好みの香りを焚いてリラックスしてお盆を迎えるのも良いですし御先祖様の好きそうな香りをお供えするのもよいですね。たくさんのお線香の中からどれにしようか悩んでいる姿もきっと空からお見通しのことでしょう。
  • 『小暑の頃』

    『小暑の頃』
    二十四節気の第11番目「小暑」 今年は7月7日からになります。 梅雨明けも待ち遠しい季節ですが 大雨にも注意が必要です。 江戸時代に作られた暦便覧には 「大暑来れる前なればなり」 とあります。 「小暑」の頃と次の節気である 「大暑」の頃は一年の間でも 厳しい暑さとなる一か月。 これを「暑中」と呼んで 暑中見舞を出す期間でもあります。 では「小暑」を七十二侯でみてみましょう。 初侯 【温風至】 (あつかぜいたる) この温かい風はフェーン現象を指す ともいわれます。 フェーン現象は気流が山にあたり 風が山を越えて、乾いた暖かい 下流気流を生むことにより 付近の気温を上昇させる現象です。 次侯 【蓮始開】 (はすはじめてひらく) 水面に浮かぶおおきな蓮。 優雅で凛とした姿に 一瞬、時を忘れる想いがします。 末侯 【鷹乃学習】 (たかすなわちわざをなす) 鷹の雛が巣立ちができるように 飛び方や獲物の獲り方を学びます。 諸説ありますが 鷹は「運気上昇」をあらわす 縁起の良い鳥ともいわれます。 不安定な気圧の変化などもあり 身体がまだ暑さに慣れていない この時期。 無理せず心と身体のバランスを整えて 大暑に備えたいものです。    
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