• 『街角の花

    『街角の花
    穏やかな陽ざしの中で私たちを楽しませてくれる春の花たち。今日はこの時期に街角で見られる花の中で、縁起の良い意味をもつものをいくつかご紹介しましょう。〈ツツジ〉次々に花が咲くことから途切れることなく【繁栄】していくことを表します。「続き咲き木」というのが名前の由来とされるそうです。 〈チューリップ〉子供たちにも大人気の花。様々な品種があり庭造りも楽しい花です。【富】や【幸福】を表す花といわれます。〈ハナミズキ〉街路樹にもよくつかわれている植物。花弁に見えるのは実は「ほう」という葉が変形した部分です。ハナミズキが日本で普及したのは大正以降ということで【女児の成長を願って】植えられるケースは比較的新しいことといえます。〈コデマリ〉枝を垂れ、小さな白い花をたくさん咲かせるコデマリは庭木としても人気です。花の集まりが毬のようでかわいらしいですよね。この無数に重なる花の姿から【子孫繁栄】や【子の幸福】を意味するといわれます。いかがでしたか。どれも見慣れた花かもしれませんが急ぎ足で通りすぎてしまわずに時には立ち止まって眺めてみてはいかがでしょう。その美しさと、生命力、そして人々がめぐらせた想いを受け取って心のエネルギーを充電できるかもしれませんよ。
  • 『お香の日 沈香』

    『お香の日 沈香』
    春の新生活で少し疲れてしまった心を香りでリフレッシュ。そんな方も多いとききます。毎年4月18日は「お香の日」です。「お香の日」は1992年に全国薫物線香組合協議会が制定した記念日です。「香」の漢字を分解すると「一」「十」「八」「日」になるという言葉遊びで18日になったそうですが4月である理由は「沈水(じんすい)香木」が伝来したのが4月であったといわれることに由来します。日本書紀に「沈水、淡路島に漂着」と記されているのです。推古天皇の時代595年です。 沈水とは沈香(じんこう)という香木のことです。長さ2mを超えるこの流れ着いた木を焼いたところとても良い香りが立ちこめたことから朝廷に献上され聖徳太子が観音像を作ったとされています。沈香は香木の中でも特に代表的なものであり、「天然の沈香」は、樹脂が様々な要因によって熟成されたような状態になり、香りの源となるそうです。沈香は産地や香りの種類によっていくつかに分類されますが特に良い質のものは「伽羅(きゃら)」と呼ばれ珍重されます。天然の伽羅はさらなる自然の偶然や奇跡が生んだ貴重品です。現在、奈良の正倉院に沈香の一種ではないかと推定される蘭奢待(らんじゃたい)と呼ばれる香木が納められていてそれには織田信長をはじめ権力者たちが切り取った跡がみられます。歴史の権力者も香りに魅せられただけでなく自然の神秘の力を欲したのかもしれません。空間を浄化するといわれ、気分転換にも最適なお香ですがその作られる過程や背景、逸話などを知ってみるとまた一味違った楽しみ方が広がるかもしれませんね。
  • 『おにぎりとおむすび』

    『おにぎりとおむすび』
    春爛漫。遠足などの行楽で、また散歩の途中やお昼休みに青空の下お弁当をいただくのも気持ちのいい季節です。日本のお弁当は単に「持ち運ぶ食料」というだけではなく栄養や彩を考えたり、「楽しむための食事」の要素も強く世界でも「bento」とよばれ、注目される文化として発展しています。お弁当の定番といえばおにぎり。なんと石川県の弥生時代の遺跡から蒸したご飯を手で握ったと思われるものが炭化した状態で見つかっているそうですし古事記にも「握飯(にぎりいい)」という言葉が出てくるとか。おにぎりはずいぶん昔から作られてきたことが分かりますね。にぎり飯を「おにぎり」と呼ぶ方、また「おむすび」と呼ぶ方、いらっしゃいますよね。「おにぎり」の語源はご飯を握る動作からきているといわれます。そして「おにぎり」は「鬼を切る」に通ずるといわれ【魔除け】のご利益があるとも考えられたとか。民話の中には鬼に「おにぎり」を投げつけて退治する話もあるそうです。一方「おむすび」の語源は農業の神である「神産巣日神(かみむすびのかみ)」に由来する、という説があります。「お結び」と表し【良縁をつなぐ】縁起を担ぐともいわれます。長い間愛されている、おにぎりは美味しく楽しいだけでなくひとの想いも握られた縁起の良いものなんですね。
  • 『日本橋 麒麟』

    『日本橋 麒麟』
    早いもので、四月。新年度を迎えました。新入生や新入社員と思われる方々の姿を見ると、心の中でがんばれとエールを送ってしまいます。さて「スタート」の拠点として有名なのが日本橋。江戸幕府が全国に通じる五街道の起点とした橋です。1603年に木造でつくられ、火事で幾度も焼けるなど困難も経験し、何度かの改修の後1911年(明治44年)に現在の姿となり1999年には重要文化財に指定されました。その年の4月3日に開通式が行われたことから4月3日は「日本橋開通記念日」です。私も何度か渡ったことがあり、たいへん美しい装飾が施されているためいつも写真を撮ってしまします。日本橋の装飾で有名なのは橋=はし=848×4=32という語呂合わせから32体あるともいわれる獅子、そして何といっても麒麟でしょう。麒麟は【泰平の世】に現れる神聖な幻の動物です。鹿のような体龍のような顔、牛の尾に馬の蹄。角を持つものもいますし日本橋の麒麟には翼も生えています。とても【強力な幸運】をもたらすと考えられ【長寿】【子孫繁栄】【富裕】【歓喜】を与えるとされます。また人間関係や仕事などの問題を穏やかに鎮めてくれる、【円満】の象徴とも。おめでたいことの前に姿を見せる麒麟は大変に優しく思いやりをもった聖獣です。年度始め、初心に戻って他を慈しむ気持ちを持つことでその先に幸運の麒麟が現れるのかもしれません。
  • 『三つ葉』

    『三つ葉』
    外食でお吸い物をいただいた時などに入っている三つ葉。いつもの食事より少し特別感を感じるのは私だけでしょうか。3月28日は3(み)2(つ)8(ば)の語呂合わせで三つ葉の日です。三つ葉はセリ科の多年草で日本原産。東アジアに広く分布しています。何と言っても、その爽やかな香りが特徴でまさに日本のハーブ。茎と葉が食用で夏頃には白い小さな花が咲きます。日本では古来より自生していて山菜としては春から初夏が旬となります。この三つ葉、名前の由来はもちろん葉が三つに分かれているからですが縁起がよいといわれるのをご存じでしょうか。お吸い物やお雑煮でみられる「結び三つ葉」は茎の部分を輪を作るようにくるりと結んだものですが【縁結び】の意味があるといいます。三つ葉には人と人との繋がりを大切に思う気持ちが込められ、新しい良いご縁に恵まれることで繁栄につながっていくと考えられます。そのままでも縁起のよい三つ葉ですが茎を結ぶことでより強い願いとなるのでしょう。先ほど“葉が三つに分かれているから”三つ葉という名前がついたと説明しましたが【縁結び】の意味に沿って考えるなら葉が三つ“くっついているように見えるから”と言ったほうがいいかもしれませんね。出会いと別れの季節。「ご縁の大切さ」というのを感じる春。いつもの食事にちょっと三つ葉を添えてみてはいかがでしょうか。
You have successfully subscribed!
This email has been registered
ico-collapse
0
最近見た
商品
ic-cross-line-top
Top
ic-expand
ic-cross-line-top