• 『秋分のころ』

    『秋分のころ』
    国民の祝日の中で春分の日と秋分の日は法律に月日が明記されません。内閣府のホームページによると国立天文台が毎年2月に翌年の月日を公表するそうです。今年の秋分の日は9月23日。昼と夜がほぼ同じ長さになる日でありその昔、太陽が真東から昇り真西に沈む日は、あの世とこの世が通じやすくなると信じられてきました。この秋分の日を真ん中にした一週間が秋のお彼岸です。「先祖をうやまい、亡くなった人々を偲ぶ」それが秋分の日です。二十四節気でいう「秋分」は第16番目の節気です。秋分の期間の七十二候は次のとおり。初候 【雷乃収声】(かみなりすなわちこえをおさむ)夏の間、鳴り響いていた雷がおさまってきます。次候【蟄虫坏戸】(むしかくれてとをふさぐ)虫や生き物が巣ごもりの準備を始めます。末候【水始涸】(みずはじめてかるる)田んぼの水が抜かれ稲刈りが始まります。井戸の水が枯れ始める時期だという説もあります。暑さ寒さも彼岸まで。秋の深まりを感じる季節ですね。ご先祖様、故人の供養でお墓参りなどされる方も多いかと思います。仏教の修行では【誓いを立てる期間】ともいわれると聞きました。ご先祖様に手を合わせる時自分自身の行いを振り返り、良い報告ができるといいですよね。
  • 『コスモス』

    『コスモス』
    「秋桜」と書いてコスモス。澄んだ空に紫がかったピンクのコスモスが揺れているのを見つけると秋がきたことを実感します。ホワイトデーから半年が経った9月14日は「コスモスの日」なんだそうです。パートナーにコスモスを贈ってみませんか、という日です。コスモスの名前の由来は【秩序】や【調和】の意味をもつギリシャ語「kosmos」花びらが規則正しく【秩序】をもって並んでいることから名付けられたといいます。また、英語で宇宙のことを「cosmos」と呼びますがこれは【秩序】により【調和】した世界が広がる宇宙をピタゴラスがそう表したことが始まりといわれます。ギリシャ語の「kosmos」宇宙の「cosmos」そして花の「コスモス」は【秩序】と【調和】でつながっています。それを示すようにコスモスの花言葉はもちろん【調和】です。他に【謙虚】【乙女の真心】という意味も持ちます。9月14日に大切な方へコスモスの切り花をプレゼントするのも素敵ですが比較的丈夫な植物ですから鉢植えやお庭で育ててみるのもいいですね。家庭内の【調和】が保たれるという願いを込めて。
  • 『中秋の名月』

    『中秋の名月』
    9月に入りましたね。吉祥寺も特に朝晩は涼しい秋の空気を感じられるようになってきました。9月といえばお月見、という方も多いのではないでしょうか。今年2022年の中秋の名月は9月10日です。中秋とは旧暦の8月15日のことですが一年の中でも最も月が美しい時期とされます。平安時代、貴族たちは月を観賞しながら歌を詠む会を楽しんだそうです。現代の私たちのお月見の楽しみ方といえばやはり「月見団子」でしょう。秋は収穫の季節。農民たちが【豊作】【結実】を祈り、感謝とともに芋や豆をお供えしたものが月を模した団子に形を変えて広まったといわれます。そして、そのお団子を食べることで【幸福】や【健康】がもたらされるそうです。また、地域によってお供えものの違いも見られます。関東ではまんまるの白いお団子ですがあんこで包んだ里芋のような形のお団子をお供えするところや里芋やブドウなどの農作物をお供えするところもあります。忙しい毎日の中、そういえば夜空を見上げることなんて最近していないなという方も【神様の依代】である稲の代わりといわれ【邪気を祓う】ご利益があるとされるススキをお団子と一緒に供えていつもよりすこし丁寧な9月10日を過ごしてみませんか。この一年おいしいご飯が頂けたことに感謝をし、大切な人たちの健康を願いながら。
  • 『撫子』

    『撫子』
    厳しい暑さとなった8月ももう終わり。東京でも朝晩はなんとなく秋の空気を感じるようになってきました。野山では秋の七草が可憐な花を咲かせています。その花の中でも撫子は皆さんによく知られた花でしょう。着物では暑い中でも涼やかな季節をイメージするように、浴衣などの夏の装いを彩る柄として描かれる撫子。撫子という名は頭を撫でるように大切に育てる子ども(撫でし子)のようにその姿を愛でたい、という想いからつけられたともいわれます。撫子は初夏から秋にかけ意外にも長く咲く花で、源氏物語の巻名にもある「常夏」は撫子のことだそうです。また枕草子の中でも撫子はとても良いと語られていて古の時代から愛されていた花であることが分かります。鎌倉時代になるとデザインのモチーフとしても人気となり江戸時代には多くの品種が作られました。【可憐】で【美しく】【清楚】で【芯が強く】【凛とした】女性を「大和撫子」といいますよね。現代社会における「大和撫子」とはどんな女性でしょうか。笑顔が素敵で、余裕をもって物事をみることができる、そんな女性が私の頭には浮かびました。私の場合、野に咲くこの小さな花から学ぶことがたくさんありそうです。
  • 『処暑のころ』

    『処暑のころ』
    『処暑のころ』厳しい残暑が続いていますが一時の猛暑に比べるといくらか過ごしやすくなり過ぎ行く夏を感じます。8月23日暦では二十四節気の14節目「処暑」(しょしょ)を迎えます。9月8日が次の二十四節気「白露」となりますからそれまでの約半月が処暑の期間になります。江戸時代に出版された暦の解説書『暦便覧』には陽気とどまりて初めて退きやまむとすれば也と説明されています。暑さが峠を越えるという時期です。ではこの処暑のころの七十二候をみてみましょう。初候 【綿柎開】(わたのはなしべひらく)綿の柎が開き、ふわふわの綿毛が顔を出しますます。次候【天地始粛】(てんちはじめてさむし)厳しかった暑さがやっと落ち着き始める頃。日中はまだまだ暑いですが時折秋の空気を感じます。末候【禾乃登】(こくものすなわちみのる)稲穂の穂先が実ってきます。ただ、台風もやってくる時期に気をつけなくてはいけません。今年の東京の夏は猛暑日の日数も観測史上最多となりましたし私としてはなかなか夏を楽しむ余裕がありませんでしたが去りゆく夏を五感で感じ、体と心のリズムを整えて秋を待ちたいと思います。
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