• 『愛鳥週間』

    『愛鳥週間』
    5月の清々しい青空をツバメが軽やかに 線を描くのを見ると自分の心も 解き放たれたような気持ちになります。 5月10日からの 一週間は愛鳥週間です。 鳥類保護連絡協議会が 作ったもので起源はアメリカの 「バードデイ」にあり、 それに習って日本でも定められたそうです。 はじめは 1947年に4月10日を鳥の日としましたが その後 もう少し暖かくなって鳥が活発になる時期が 良いだろうと5月10日に変更。 1950年からは現在と同じ 10日から16日までの一週間となりました。 野鳥や 野鳥をとりまく環境の 保護を考えていきましょう というのが目的であり、 表彰式やシンポジウムが開催されたり ポスターのコンクールや標語の募集などが 行われたりしています。 私たちのまわりにはたくさんの鳥がいますが 愛鳥週間にちなみ、今日は 縁起の良い意味を持つ鳥たちを いくつかご紹介しましょう。 【ツル】 長寿、夫婦円満。 【ツバメ】 幸運、無病息災、 商売繁盛など。 【ウグイス】 幸せの到来。 【スズメ 】 五穀豊穣、豊かさ。 【フクロウ】 「不苦労」といわれる。 また金運上昇、知恵の象徴。 【ウズラ】 「御吉兆」と鳴くといわれ 出陣前の縁起担ぎに。 【チドリ】 家内安全、夫婦円満。 また勝負祈願の意味も。 【クジャク】 子孫繁栄、厄除け。 【キジ】 家庭円満。 【シラサギ】 幸運のおとずれ。 【オシドリ】 夫婦円満。 【オウム】 家庭円満。 鳥たちの仲睦まじい姿が印象深いからなのか 家庭的な意味をもつものが多いですね。 様々な鳥が見られる季節。 時には家族で空を見上げ、 また その声に耳を傾けてみませんか。
  • 『 鯉のぼり 』

    『 鯉のぼり 』
    男の子の健やかな成長を願う端午の節句。鎧兜や五月人形、鯉のぼりを飾ってお祝いします。節句の行事は平安時代からあったそうですが武家の間で端午の節句に用いられた【厄払い】の意味を持つ「菖蒲」が「尚武」と結び付けられ【立身出世】を願う行事となり玄関にはのぼりなど旗を飾ったそうです。江戸時代の中期にはこの武士たちの風習を庶民たちが行うようになりました。町人によってのぼりが鯉のデザインに変えられこれが広まって、次第に大型化していったのが鯉のぼりのルーツといわれます。鯉のぼりは中国の「登竜門」の故事(※)をモチーフとして、日本の町民によって生み出されたものなのです。(※)登竜門黄河の上流にある滝、竜門。高くて流れの速いこの滝をのぼると竜になれるという。多くの魚たちが挑むも、のぼれたのは鯉だけだった。鯉は竜に姿を変え、天を舞った、という話。鯉の滝登りは【立身出世】の象徴とされる。五色の吹き流しや矢車には【魔除け】や【神様への目印】などの意味があるといわれますが元々、鯉は黒い真鯉の一色だけだったのをご存じですか。その後、赤い緋鯉が加わりますが昭和初期には緋鯉=男児を表すものだったのが今は緋鯉=母親に変化しています。そして子供を表す青や緑、紫やピンクなどカラフルなものが見られるようになっていますよね。鯉のぼりの歴史が日本の家族観の変化を表しているようでおもしろく感じます。大空を泳ぐ鯉のぼり。あたたかい家族の象徴ともいえるのではないでしょうか。
  • 『 百花の王 牡丹 』

    『 百花の王 牡丹 』
    豊年の兆しとなる花、おめでたい花のことを 「瑞花」(ずいか)といいます。 晩春から初夏に花を咲かせる牡丹も瑞花として 人々に好まれてきた花です。 枕草子にも登場するなど多くの芸術家、歌人に愛され 文様としても着物や器、家具など様々なものに描かれてきました。 原産地は中国。 元々は薬用として利用され、根の皮は漢方薬の原料となります。 牡丹の「丹」には 【不老不死】 をもたらす「仙薬」の意味があるといわれるのもうなずけます。 牡丹は 【幸福】 【高貴】 【富貴】などを象徴し 【不老長寿】の意味も持つのです。 牡丹にはたくさんの別名がありますが 【百花の王】という名は豪華な牡丹に ぴったりではないでしょうか。 【唐獅子牡丹】が 描かれている美術品を見たことはありませんか。 「百獣の王」と「百花の王」の組み合わせは 大変縁起がよいとされるのです。 獅子が唯一恐れている体内に住む虫。 獅子の命を奪うとされるこの虫は牡丹の花の夜露にあたると 死んでしまうため獅子にとって、牡丹の側が 【安らぎの場所】 なんだとか。 先日、とあるお庭で牡丹が咲いているのを見ましたが 百花の王のパワーをいただいたような気持ちになりました。 牡丹は華やかなだけでなく包容力のある花なのだと 感じますね。
  • 『ゆく春 、穀雨。』

    『ゆく春 、穀雨。』
    二十四節気の6番目にあたる 「穀雨(こくう)」 春季最後の節気で今年は4月20日から 5月4日頃となります。 調べると 「田畑の準備が整い 春の雨が降る頃」 とあり、 暦便覧には 「春雨降りて 百穀を生化すればなり」 と記されています。 作物を潤して成長を促す雨。 「百穀春雨」ともいわれ、 穀雨は 農家が種まきをする目安の時期です。 次に穀雨の間の 七十二侯をみてみましょう。 【葭始生】 (あしはじめてしょうず) 4月20日から24日頃。 水辺に茂る葭が芽を出します。 【霜止出苗】 (しもやみてなえいずる) 4月25日から29日頃。 霜が降りなくなる頃。 稲が苗代で育ちはじめます。 【牡丹華】 (ぼたんはなさく) 4月30日から5月4日頃。 “百花の王”と呼ばれる 牡丹が花を咲かせます。 桜の季節が 足早に過ぎたかと思えば 雨が降るごとに 草木の緑が輝きを増す晩春。 八十八夜は 立春から数えて88日目のことですが 穀雨の終わる頃になります。 今年は5月1日です。 “夏も近づく”季節の到来。 行く春を身体いっぱいに 感じたいですね。
  • 『良縁を願う 蛤 貝桶』

    『良縁を願う 蛤 貝桶』
    春が旬の食材といえば 鯛、筍、キャベツに玉葱… 蛤(はまぐり)も春が美味しい季節です。 蛤は縁起の良い食材といわれ雛祭りや、結婚式でも お吸い物などにしてふるまわれたりしますよね。 その理由を探ってみましょう。 平安時代に起源があるといわれる 「貝合わせ」 という 格式の高い遊びが貴族たちの間で行われていました。 二枚貝である蛤の貝殻を一片ずつに分け、 たくさんの貝殻の中から組になっていた殻を 見つけるのです。今でいうカルタやトランプの神経衰弱のような 規定ですね。 殻の内側には和歌の上の句下の句や 対となる絵が描かれています。 元々対になっていた貝殻しかピッタリと合わさることがない、 という性質が利用された遊びです。 「対となるものしか合わない」 この事から 蛤には 【夫婦円満】 【夫婦和合】 【良縁に恵まれる】 という意味があるのです。 また 貝合わせの蛤を入れておく 「貝桶(かいおけ)」は 蒔絵などの美しい装飾が施され 江戸時代には公家や大名の 嫁入り道具の一つでした。 婚礼の行列でも先頭で運ばれるなど とても重要なものとされたそうです。 今でも雛人形の飾り道具にもなっていますし 蛤と同じく貝桶の柄も縁起の良い模様として 着物などに描かれます。 蛤や貝桶には 大切に大切に育てた娘に どうか 【幸せになって欲しい】 という親心が込められているのですね。
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