『秋こそ日本茶』


秋に日本茶?
夏も近づく八十八夜、と歌われるように
日本茶といえば
新茶が穫れる初夏じゃないの?

ここで言う日本茶とは、もちろん
煎茶や焙じ茶、番茶などの緑茶です。
実はその昔、新茶といえば秋だったとのこと。

というのも
初夏に摘んだ茶葉を壺に入れて後熟させ、秋に愉しんだのだそうです。

夏の間に低温で貯蔵されたお茶は
青くささが抜けて、
深い味わいになるのだとか。


また11月の初旬には
茶道においてのお正月ともいえる
「口切の茶事」があります。

茶室の畳を張り替えるなどして
気持ちを新たにし
亭主が壺の口を切り、石臼で抹茶にして
濃い茶を振るまいます。

製茶園の中にも、初夏に摘んだ新茶を
冷凍庫で真空保存し
「秋の口切新茶」として販売しているところもあるようです。

私は緑茶好きで、毎日のように飲んでいますが
秋の口切新茶については
全く知りませんでした。
今年は是非飲んでみたいと思っています。


鎌倉時代には貴族だけでなく
庶民にも広まったお茶の習慣。
長く続く「日本茶で一息」の文化。

変化の多い時世だからこそ
この秋は、お茶の時間を大切に持ち
心も身体も温めたいものですね。
 
 
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