『天神様と梅の花』


東風吹かば

匂ひおこせよ梅の花

あるじなしとて

春を忘るな



菅原道真が詠んだ歌です。

    春になり、東風が吹いたなら
 その香りを私のところまで
 運んでくれ、梅の花よ
 主人が居ないからといって
 春を忘れないでおくれよ


京から太宰府に左遷されるとき
家の庭の梅の木を思い詠んだといわれます。

学者でありながら右大臣まで
のぼりつめた菅原道真は権力闘争の果て、
太宰府に送られ京に戻ることなく亡くなります。

春になると東から吹く風。
それは京から太宰府に向かって
吹く風であり道真の心模様が想像できます。

その後、道真は神として祀られ
学問の神様として信仰されるようになりました。

毎年この時期になると天神様を
多くの受験生がお詣りする姿が見られます。
梅を愛した道真。
お祀りする多くの神社には梅の木が植えられました。
天神信仰の広まりで梅の花の人気も高まったそうです。


まだ厳しい寒さが続く時期にいち早く花を咲かせる梅は
大変縁起が良い花とされます。


「松竹梅」はおめでたいモチーフの代表ともいえますし
「飛梅」「ねじり梅」「槍梅」「梅鉢」など
様々な図案があり、数ある文様の中でも
とくに多くのものに用いられている柄でもあります。


【忍耐】や【生命力】【希望】【子孫繁栄】を意味する
吉祥文様の梅。

花言葉は
【高貴】【忠実】【不屈の精神】です。


どうぞ受験生の皆さんの重ねてきた努力が
春を呼ぶ、高貴な花を咲かせますように。
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