『あけび』
実りの秋。
あけびは秋に実をつける、
本州、四国、九州の
山野に自生する植物です。
楕円形の実は熟すと黄褐色や
グレーがかった紫色に色づき
縦に割れて、その割れ目から
白い果肉と黒い種をのぞかせます。
名前の由来には、
熟してぱっくりと割れる様子から
→「開け実」=「あけび」
だとか
→「あくび」=「あけび」
といったように諸説あるようです。
実はもちろん
おいしくいただけます。
また
新芽を山菜として、おひたしにしたり
乾燥させた葉をお茶にしたり
種から油をとったりすることも
できます。
茎も実も薬草で、
漢方などに用いらているそうです。
さらに、
その蔓は籠などの工芸品に
加工されますし
あけびは私たちに
様々な恵みを与えてくれる
植物だとわかりますね。
あけびの花言葉のひとつ
「才能」はこうした用途の幅広さに
ちなんでいるのです。
仏教にでてくる魔除けの力を持った
「吉祥果」とは
ザクロのことだといわれますが
あけびも
「吉祥果」に
あてはまるのではないか、
とおっしゃる方もいるようです。
確かに
蔓性であることや、たくさんの種子を持つこと
「開け実」という名前からも
縁起の良さが感じられます。
行楽シーズン、
山歩きで、あけびを見つけたら
何かいいことありそうですね。