『鴻雁来』
一年の季節の細やかな移ろいを72に分けて表した七十二候。
10月8日からは第四十九候の「鴻雁来」(こうがんきたる)になります。
第十四候「鴻雁北」(こうがんかえる)と対になっています。
鴻はハクチョウなどの大型の水鳥を、雁はハクガンなどを表すそうです。
南に渡っていくツバメと入れ替わるように
雁たちがシベリアなどから越冬のために日本に飛んできます。
野生の生き物は私たちよりも早く冬支度に入るのですね。
雁は
【良い知らせを伝える】【幸せを運ぶ】
縁起の良い鳥と考えられていました。
また群れで飛ぶ姿から
【絆】を象徴するといわれ
意匠としても美しいことから紋様としても多く用いられています。
家紋に用いる武家も多く有名なところでは柴田勝家の「二つ雁金」があります。
かわいらしくも見える雁が二羽、描かれます。
雁にあやかって一族の【強い絆】と【繁栄】を願ったのではないでしょうか。
当店近くにある井の頭恩賜公園の井の頭池にも例年11月頃にカモ類が飛来してきます。
「鴻雁来」の頃よりは少し先になりますが今から楽しみです。