『菜種梅雨』




【菜種梅雨とは】

梅雨といえば6月から7月にかけての時期が
すぐに浮かびますが

3月から4月のちょうど菜の花が咲く頃に
雨が続くのを「菜種梅雨」と呼びます。

移動性高気圧が日本の北を通るときに生じる前線が、
太平洋側に停滞し主に関東から西日本の太平洋側で
ぐずついた天候になるのです。

6月の梅雨に比べれば期間も、ほとんどが数日から
一週間程度と短く、雨量もそう多くはありません。
菜種梅雨がない年もあるようです。

鍋物などに入れる“春雨”はこの菜種梅雨に降る
しとしととした細い雨をその名前の由来とする、
という説もあります。


【催花雨】

「さいかう」と読みます。
菜種梅雨の別名です。

花が開くのを促す雨という意味です。

雨の日は少し憂鬱な気持ちになってしまう事もありますが
「催花雨」という名称にはとても趣きがあります。

植物にとって恵みの雨であり
この後
色とりどりの花が姿を見せると思うと
心も晴れる気がしませんか。


【菜の花】

アブラナ科アブラナ属の花の総称。
〈金運UP〉の花ともいわれます。

花言葉は
〈小さな幸せ〉
〈快活〉
〈明るさ〉

食用のものもあります。

晩春の季語であり歌にも多く詠まれています。


見ているだけで元気をくれる菜の花。
身近で、人々に愛されている花だからこそ
菜種梅雨という名前が付けられたのでしょうね。
  菜の花や
  月は東に日は西に
     (与謝蕪村)
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