『雪どけの頃 雨水』

季節の移ろいを二十四に分けた二十四節気。
立春から始まり二番目の節気が
「雨水(うすい)」です。
今年は2月18日から3月4日までが
その節気にあたります。
雪ではなく雨が降るようになり、
雪どけが始まります。
暦便覧には
「陽気地上に発し
雪氷とけて
雨水となればなり」
と記されています。
寒さも峠を越えて梅が咲き、
鶯の鳴き声が聞こえてくる地域もある
時期。
昔から「雨水」は農耕を始める目安とも
されてきたそうです。
また、地域によってはこの日に
雛祭りの支度をすると良いともされるところも。
水が豊かになってくる「雨水」の日に
水が豊かになってくる「雨水」の日に
雛人形を飾ると良縁に恵まれるという説があり
これは雛人形が厄を人形に移して
川に流したという風習に由来しているから、
とか
豊穣をもたらす水神の弥都波能売神が
子宝や安産の信仰を集めたことと
結びついたため、など諸説あるようです。
とはいえ
雛飾りを出す日というのは具体的にルールがあるわけでは
ありません。
立春から2月の中頃に飾る方が多いと聞きます。
大切なのは気持ち、ですね。
さて
この「雨水」の期間をさらに細かく分けた
七十二候でみると
•土脉潤起(2/18-)
雨が降り
土が湿り気を含む
•霞始靆(2/23-)
霞がたなびき始める
•草木萌動(2/28-)
草木が芽吹き始める
となります。
土の匂いを感じるような、
じっと耐えていた生命が瑞々しいそのエネルギーを
膨らませるような、
そんなイメージがしてきませんか。
春の日差しが雪をとかすように、
命の息吹を感じる空気をいっぱい吸い込んで
心の中の凝り固まったものも
潤して、
温めて、
ほぐしていけたらいいなと思います。