『蛇の目』
10月10日は『目の愛護デー』です。
厚生労働省はこの日、眼疾患等に対する予防意識を高め眼疾患の早期発見、治療等
目の衛生に関する注意を呼びかけています。
日本で古くから知られている文様の中に
目をモチーフにした「蛇の目」(じゃのめ)という柄があります。
今日は「目」つながりで、こちらをご紹介しましょう。
蛇の目は図柄としては黒い円の中心を同心円で白く抜いた図形や、幅広の輪のことです。
ヘビの目に似ていることから蛇の目といわれます。
ヘビの目には【真実を映す】【魔除け】の力があると信じられ、
蛇の目文様にもそのような願いが込められています。
また家紋に用いられている蛇の目紋は弦巻紋とも呼ばれます。
弦巻とは予備の弓弦を巻いておく道具で、形がヘビの目に似ていることから
蛇の目と呼ばれたそうです。
その弦巻を図案化した弦巻紋(蛇の目紋)は
守護神である【龍神の目】とも結びつき多くの武将に使われました。
弦巻紋には【魔除け】や【厄除け】の意味だけでなく
【武勇を重んじる】という意味もあったのではと考えられます。
現代の私たちにとっては日本酒の利き酒の際に用いるお猪口や、
蛇の目傘などでおなじみの蛇の目文様。
シンプルなデザイン故にその意味を考えることはなかったのですが
伝統ある神秘的な文様なのだと、知ることができました。