『芒種』
四季をさらにそれぞれ6つに分けた
二十四節気。
今年は6月5日から6月20日頃が
「芒種」(ぼうしゅ)となります。
あまり馴染のない節気ですが、
こちらのコラムではお馴染みの
「暦便覧」には
『芒(のげ・のぎ)ある穀類、稼種(かしゅ)する時なり』
とあります。
「芒」とは
イネ科の植物にみられる穂先の針状の毛のことで
「稼種」とは
穀物の種や苗を土に埋めるという意味があります。
「芒種」は
田植えの時期と重なるのがわかります。
また
雨の日が多くなるのもこの頃です。
節気を
さらに三つに分けた七十二侯をみてみましょう。
初侯【螳螂生】
かまきりしょうず
カマキリの赤ちゃんが卵から出てきます。
カマキリは農業において益虫というイメージも
あるようです。
次侯【腐草為蛍】
くされたるくさほたるとなる
蛍が飛び交う頃。
生命が光を放つというのはたいへんに神秘的です。
末侯【梅子黄】
うめのみきばむ
梅の実が青梅から薄黄色に色づいてきます。
梅の実が熟してくる頃の雨、梅雨です。
芒種の頃は歌舞伎や能など
伝統芸能を習い始めるのが
よいとされる日と重なるそうです。
自分の未来という“田んぼ”に
挑戦という
“苗”を植えてみるのも
いいかもしれませんね。