『百人一首の日』

5月27日は「百人一首」の日
だそうです。

1235年に藤原定家が
百人一首を撰したのが
この日といわれます。

天智天皇の時代から順徳院の時代の間の
歌人100人が詠んだ歌を一首ずつ選出して
まとめたものが百人一首です。

何年か前に、競技カルタを
モチーフにした漫画が人気となり
映画化もされたことで
百人一首に興味を持つ人も
増えたのではないでしょうか。


暦の上では今は夏。
実は百人一首の中で
夏の歌というのは
意外にも4首しかありません。

その4首の中から初夏の歌をひとつ
ご紹介いたします。


ほととぎす
鳴きつる方をながむれば
ただ有明の月ぞ残れる


ホトトギスは
夏の到来を告げる
渡り鳥。
5月頃に
日本にやってきます。
夜に鳴くこともある鳥です。
「時鳥」「不如帰」
「子規」「杜鵑」など
たくさんの字があてられます。
歌人にも愛され、
歌にも多く詠まれてきた鳥です。

平安時代、その初鳴きを聞くと
大変縁起がよいという説があり、
また雅な事とされたようです。

作者は
後徳大寺左大臣。
藤原定家のいとこです。

先の歌は
後徳大寺左大臣がホトトギスの声を
聞こうと夜を明かし、
詠まれたであろう一首です。

歌うような鳴き声。
見上げるとそこに
ホトトギスの姿はなく
ただ月だけが輝く。


平安時代の優雅な文化を
知ることができると同時に、
とても立体的に自然の情景を
感じられる歌ですね。

初夏を、
季節を感じる感性を
教えてもらえたような
気がします。

豊かな時間というのは豊かな感性が
もたらすものかもしれません。
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