『清流の女王 鮎』
場所によって日は異なりますが漁が解禁を迎えアユシーズンの到来となりました。
アユは川や海を回遊する魚です。
秋に河口近くで孵化し、海に出て5-10cmの稚魚に成長。
その後5月頃に川を遡上して成魚となります。
そして次の秋に産卵期を迎え、ほとんどのアユは一年で、その生涯を終えるのです。
釣り人が「友釣り」と呼ばれる方法で長い竿を構える姿や
「鵜飼い」の漁は夏の風物詩といえるでしょう。
万葉集の歌にも詠まれるアユ。
私たち日本人に古来から愛されてきた魚です。
天皇家との結びつきも強く即位式の際には5匹のアユが描かれた旗を立てるそうです。
戦勝を占ったことが鮎という字の「魚へんに占う」と書く由来となったとの説もありますし
神話の中にも【縁起の良い魚】として度々登場しています。
急流にも負けず、あきらめず川をのぼり続けるアユは
「昇り鮎」とよばれ
【出世】や【勇ましさ】を意味する縁起物だそうです。
強く、美しく、短い命を燃やす「清流の女王」は
まさに夏のきらめきを象徴するようです。
【困難に立ち向かう姿】に想いをめぐらせ、この夏の味覚として美味しく、
ありがたくいただけたら最高ですね。