七十二候『水始涸』|吉祥のレン公式オンライン
七十二候『水始涸』
「水が涸れる…?」、パッと見良いイメージが浮かばない方もいるかもしれません。
しかし、水始涸は水が涸れることを言っているのではありません。
田の水がなくなること、 即ち、稲穂の実りの時季を表します。
稲穂が実りの時期を迎えるこの時期、畦の水口を切って田を乾かし、稲刈りに備えます。
実った稲が垂れ下がると、徐々に黄色く色づきはじめます。
8割ほど色が変化したところで水を土が湿らす程度まで減らし、稲を刈り取ります。
夕方になると実った稲穂は夕陽により黄金色に輝き、風によって揺れる光景は息をのむほどの美しさ。
黄金色に輝く田は秋の深まりをより一層感じさせてくれます。
-実るほど、頭を垂れる稲穂かな-
人としての在り方を稲穂に教わる…。
作者は不詳ですが、成長を目指して努力を惜しまず、多くの困難や挫折を経験し、人間としての徳を積んでいき、実るほどに頭を垂れて生きていきたい。
美しい田を見て、そんなことを思ったのではないでしょうか。