『心をつなぐお線香』
日本では飛鳥時代に始まったとされる
お盆の行事。
明治に新暦へと変わったのがきっかけで
地方によってお盆の行事を行う期間も
様々になったといわれ
東京や神奈川、静岡など
7月13日から16日に
盆供養をする地域も多いですね。
さて
お盆の行事に欠かせないお線香。
あまりに当たり前すぎて疑問に思ったことも
なかったのですが、
お線香って何?
が今日のお話しです。
仏教伝来も影響し、日本には中国を経由して
伝わったとされるお香。
貴族たちはお香の文化をたのしみ
その後は香道としても発展しました。
お線香も江戸時代には
一般にも広まっていきます。
お線香の代表とえるのが
「杉線香」と「匂い線香」です。
杉線香は寺院などで使われる
大量の煙を出すのが特徴のお線香。
匂い線香は
主に家庭の仏壇で使われるお線香で
白檀、沈香、伽羅などの香りがよく知られます。
ご供養として焚く場合、
四十九日の間は
「食香(じきこう)」
といい
まだこちらの世界にいる
魂に
【食事を供える】
意味があるそうです。
ある仏教の経典には
「生前に良い行いをした者は
良い香りを食べる」
というような記述があるとか。
四十九日後は
【心を通わす】という
意味となり、
お線香の煙があちらとこちらのを
つないでくれます。
お線香の良い香りは
【心や体、場所を清める】
とともに、
部屋の隅々にいきわたる様子が
すべてに平等な
【仏様の心】を
表しているともいわれるそうです。
最近は様々な香りのお線香がありますよね。
空間や自身を清めるため
自分好みの香りを焚いて
リラックスして
お盆を迎えるのも良いですし
御先祖様の好きそうな香りを
お供えするのもよいですね。
たくさんのお線香の中から
どれにしようか悩んでいる姿も
きっと空からお見通しのことでしょう。