『冬至のころ 一陽来復』
2021年も残すところあと10日。
12月22日は
「冬至」
二十四節気のひとつです。
北半球では一年のうちで
昼が最も短く、夜が最も長くなります。
江戸時代に出版された暦の解説書である
暦便覧には
「日南の限りを行て
日の短きの
至りなれば也」
と説明されています。
そして冬至のころの七十二侯はこちらです。
初候 【乃東生】
なつかれくさしょうず
ウツボグサの芽が出るころ。
ウツボグサは夏になると枯れてしまう植物。
その他の草花は多くが枯れる時期です。
次候【麋角解】
さわしかのつのおつる
繁殖期を終えたヘラジカの角が落ちます。
春にまた新しい角が生えてくるそうです。
末候【雪下出麦】
ゆきわたりて
むぎいづる
麦が雪の下で芽吹きます。
厳しい季節をじっと耐えて春を待ちます。
「冬至」から春に進むこの時季は
昼が伸び、春に向かっていくことから
【運気が上昇傾向に転じる】
【福がやってくる】
といわれます。
冬から春になる事、
そして
悪いことが続いたのち幸運に向かうことを
〈一陽来復〉
といい
これは
「陰極まって一陽が生ずる」
= 冬至を表す語
としても用いられます。
〈一陽来復〉の
“復”に“福”の字をあてて
より縁起を担ぐこともあります。
冬至のころから立春までの間に、
〈一陽来復〉の
お守りをいただける神社もあるようです。
この一年、じっと耐えたことや頑張ったことが
来年の飛躍にどうぞ繋がりますように。
そう願います。