『オシドリ』




紅葉が進み、

過ぎゆく秋の空の下、散歩を楽しむひとたちが
この吉祥寺でも多く見られます。

北国からやってくるオシドリを探しに
井の頭公園を訪れる方も、いらっしゃるかもしれません。


オシドリは越冬のために北海道などから
この時期に飛来してきます。

以前は井の頭の池や上野の不忍池などでも
多くのオシドリが見られたそうですが

様々な記事を読んでみると今では都内の公園に
やってくるオシドリは、その数を減らしているようです。

それでも西日本ではピーク時に千羽ほどが
集まるところもあり、
仲睦まじい姿がしばしば観察できるとのこと。


仲が良い夫婦を
【おしどり夫婦】と呼びますよね。

また
夫婦仲が良いことを表すことわざに
【鴛鴦契】や
【鴛鴦偶】のように
鴛鴦(おしどり)が用いられたものもあります。


繁殖期のオスはとくに美しく、桃山時代から
着物や帯の柄としても盛んに使われてきました。

そこには
【夫婦円満】の
意味も込められています。


オシドリは現代でも祝儀に欠かせない柄。

実際のところオシドリが雄雌一緒にいるのは
繁殖期だけだそうですが

共同作業で巣を整え、

そこにオスが羽毛を敷いて居心地良くするのに励み

また
つがいで寄り添い合い、家族を守る姿は
私たちを和ませてくれますね。

東京都心では珍しくなってしまったオシドリですが

その美しい姿に出会えたら、そっと見守りたいと思います。

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